NPO法人プラス・アーツ

防災は、楽しい。プラス・アーツ

課題

インフラを支える鉄道会社(地下鉄)として、災害時に社員全員が出社し、災害対応に従事することは使命であり、当然の決まり事となっている。
その実現のために会社としてできる日頃からの社員に向けた防災啓発事業を考え、実行する。

解決策

様々な防災啓発のツールやイベントを通して社員と社員の家庭の防災力を高めることをめざした東京メトロの全社員を対象とした終わることのない防災啓発キャンペーンを立ち上げ、ブランディングを行うとともに、社員向けの様々な事業展開を行う。

その時、あなたがステーションになる。

災害時。頼りになるのは、人間だけです。
なかでも、東京メトロで働く社員は多くの人に助けを求められる人間です。
「もしも」に弱い東京で、あなたがみんなのよりどころになる。

東京メトロは大都市東京のインフラを支える企業として、交通の安全確保はもちろん、街のインフラを守る使命があります。震災時には、社員は最寄りの各駅に行き震災対応を始めることが当然の使命ではありますが、震災対応中は愛する家族と離れて活動することとなります。

「東京防災 東京メトロ」は、様々なツールを使って社員と社員の家庭の防災力を高めることを目指した、東京メトロ全社員向けの防災啓発の取り組みです。

全社員を対象とした多様な防災啓発プログラム

サイフに入れておきたい防災マニュアルBOOK

東京メトロの社員としてイザという時にどう行動すればよいかという行動規範や災害時に乗客を守るための様々な防災の技や知識を盛り込んだ、オリジナルの社員向けの携行用マニュアルBOOKを制作し全社員に配布しました。

また、2018年には内容を改訂し、災害時に出社する時に必要なグッズや知識や技を重点テーマに据え直したマニュアルブックを再編集し再び社員全員に配布しました。
また、東京メトロの社員に加え、東京メトログループ会社の社員にも広く配布されました。

目立つところに置いておきたい防災マニュアルBOOK

社員向けの携行用マニュアルの制作を進める中で、イザという時に家族を置いて出社しなければならないことに不安を抱く社員が多いことがわかり、社員の家族に向けた「家具転倒防止対策」や「防災グッズ」「非常食の備蓄方法」など、暮らしに関する防災マニュアルBOOKを制作し、社員同様、社員の全家族に向けて配布しました。

ポスターを活用したオフィス内での防災啓発

本社などオフィス内に掲示できる防災啓発ポスターを毎年3、4パターン程度制作しました。

内容的には、全社員に配布した防災マニュアルBOOKの啓発や車両基地で毎年開催される防災イベントのボランティアスタッフ募集の告知、社員の家族向けの親子サバイバル教室のPRなどを掲載しました。

社内でのポスター掲示風景

社内でのポスター掲示風景

社内報での防災啓発

2015年度から2016年度の2年間、社内報の特集的に防災情報を社員に向けて発信する連載記事をマンガを使って掲載しました。
毎月テーマを替えながら、オフィスで取り組んで欲しい防災の知識や技をわかりやすく読みやすい形で紹介しています。

各種イベントによる防災啓発の実践

地域交流イベントを通じた防災啓発

2015年度から毎年11月に、東京メトロの綾瀬車両基地で行なわれる「メトロファミリーパークinAYASE」内の1プログラムとして防災体験ブースを出展しています。
ブース内の各防災体験プログラムの運営は、ポスター告知等で集まった社員ボランティアが担っています。

水消火器で的当てゲーム

水消火器で的当てゲーム

駅で危ないところを探すオリジナルプログラム

ジャッキアップゲーム

防災セミナーを通じての防災啓発

毎年社員約800名に向けて、プラスアーツ理事長の永田が講師を務める防災セミナーを開催。午前、午後の2部制で実施。

親子サバイバル教室での防災啓発

防災セミナー後のアンケートで、「家族にも聞かせたい」という声が多数寄せられたことを受けて実施。
夏休みや土日の休日に、東京メトロの車両工場や検車区を会場とした、社員と社員の家族向けの「親子サバイバル教室」を開催しています。

クイズやゲームを交えながら、子どもでも楽しめる防災教育コンテンツを実施するとともに、毎年実施会場の特徴に合わせた体験プログラム(車両基地の見学など)なども行っています。

キャンペーンのブランディング

社員全員の防災力向上を目的とした防災啓発キャンペーンのためのオリジナルロゴマークを制作しました。
防災啓発ツール全てにこのロゴマークを使用し、このイラストを見れば「東京メトロ 東京防災」を意識するようブランディングを行いました。
コピーはオカキン(オカキンHP)に、デザインは文平現座(文平銀座HP)に担当いただきました。